
社労士試験はほとんどの人が受からないので、
合格した場合はどうなるか、ということを
ほとんどの受験生は知りません。
(まずは合格第一を考えなければならないので
当然です)
今回は
合格した者にのみ明かされる事実
について、
その流れをほんの少しだけ紹介します。
少しでも受験の励みになれば幸いです。
1:合格通知
合格発表当日に、
試験結果が全受験生に発送されます。
それを受け取るのがだいたい翌日です。
合格者には、以下のような簡易書留郵便が
届きます。

中身は以下の通りです。

成績表
合格証
案内文
の三つが同封されています。
従って、成績表ハガキだけが郵便受けに投函されている場合、
中身を見るまでもなく不合格決定です。
不合格だった場合の心構えについては、
【 試験不合格後にまずやること4箇条 】
にて説明した通りです。
2:登録申請書等
合格通知が届いた後、
1週間以内に以下のようなゆうメールが
届きます。

中身はこんな感じで、いろいろと入っています。

内容は
①案内文「社会保険労務士の登録申請について」
②社会保険労務士の登録及び社会保険労務士会への入会についての留意事項
③社会保険労務士登録申請書
④労働社会保険諸法令関係事務従事期間証明書
⑤写真票
⑥個人情報の保護に関する方針
⑦都道府県社会保険労務士会一覧
⑧社会保険労務士賠償責任保険制度加入のご案内
⑨月刊社労士定期購読のご案内
⑩月刊社労士年間購読申込書
⑪特別割引販売のご案内
⑫労働社会保険諸法令関係事務指定講習受講案内
となっています。
個々の詳しい内容は改めて解説するつもりですが
重要なのは、
【 社会保険労務士への道のり 】
で語った通り、
試験に合格しただけでは社会保険労務士ではありませんし、
社会保険労務士になることもできません。
社会保険労務士になるためには、
試験の合格に加えて、
Ⓐ労働社会保険諸法令に関する厚生労働省令で定める事務に従事した期間が通算して二年以上になるもの
Ⓑ又は厚生労働大臣がこれと同等以上の経験を有すると認めるもの
のいずれかの条件に当てはまり、
さらに社会保険労務士名簿に登録をして
初めて社会保険労務士と名乗ることができます。
従って、それに関係する書類が一通り入っている
というわけです。
既に実務経験があってⒶの条件を満たす
場合は、すぐに登録が可能なので、
上記③、④、⑤を該当する社会保険労務士会に提出
し、登録することとなります。
なお、費用として
登録免許税30000円
登録手数料30000円
社会保険労務士会への入会金世帯年会費
(例えば愛知県での勤務社労士の場合
入会金80000円
入会時特別会費20000円
年会費50400円
政治連盟会費年6000円)
が必要です。
(上記の例なら
入会時総計21万6400円。
年56400円)
3:事務指定講習
前述Ⓐの要件に当てはまらない場合は、
2年間の実務経験を積むか、
前述Ⓑに規定されている事務指定講習を
受けることになります。
上記⑫の書類です。
郵便振替用紙が入っていて、
これで受講料(77000円)を振り込めば
申し込みが完了します。
内容は通信指導過程と
eラーニングです。
(他に面接指導というものがありますが、これは
eラーニングの環境が無い人のために、
eラーニングと同じ動画を会場で受講するものなので、
実質eラーニングと内容は同じです)
通信指導過程は
2月1日から5月31日までに、
事前に届いた教材を学習するもので、
eラーニングは
7月15日から9月15日の間で、
指定の配信動画を受講します。
全てが修了した後に、修了証が発行され、
上記③、⑤(④は不要)の書類と合わせて
登録を申請することができるようになるわけです。
4:まとめ
どうでしょう。
結構緊張感が伝わりませんか?
合格した者は、もう受験生ではありません。
登録前から既に、リアル社労士としての責任が
ずっしりと重くのしかかります。
特に上記⑪を見ると、
社会保険労務士六法とか、
社会保険労務ハンドブック、
労働保険の実務相談といった
実務的な資料が載っています。
こんなもの受験生の時は知りませんでした。
何かにつけてかかる費用もまたリアルです。
今まで知らなかった社労士の世界、
それを覗けるだけでも、
合格する価値はあるというものです。
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